平井牛を肥育する牧場はいずれも天然水に恵まれた地域にあります。南丹市の牧場の牛は、地下150mから汲み上げた天然の地下水を飲んで育ちます。飼料は月齢14ヵ月までは草食の胃づくりをするために粗飼料を。以降は稲わらと自家配合の濃厚飼料を成長に合わせて与え、内から健康で立派な体をつくります。
月齢 | 餌の種類 |
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9〜14ヶ月 | チモシー(草)、ふすま(小麦) |
14〜23ヶ月 | ふすま、麦、とうもろこし 稲わら |
24ヶ月〜 出荷まで |
ふすま、麦、とうもろこし 米ぬか |
牛の肥育で大切なのはストレスを感じさせないことです。京都丹波牧場で暮らす平井牛がめったに鳴かないのは、ストレスフリーの証のひとつ。牛舎には大型の扇風機を複数設置し、常に風が通り抜ける涼しい環境を用意。寝床には檜や杉のおがくずを敷き、これをこまめに取り換え清潔な状態を保つことで病気も防ぎます。餌場に食べ残された飼料はありません。残ったものは取り除き、常に新しい飼料を与えます。においがなく虫もいない快適な環境があってこそ、牛は良く食べ、存分に眠り、大きく育つのです。
一般的に牛は約28ヵ月で出荷されますが、私たちは子牛を早い段階で仕入れ、30~36ヵ月に至るまで自分たちの手で大事に肥育を行います。そうすることでがっしりと体格良く、ロースが大きく、カタからモモにまで細かな霜を散りばめた牛肉が育ちます。月齢30ヵ月を超えてくると牛の脂の融点は下がり、人の体温で自然と溶けるほどに。ここに長年、老舗の精肉店、名だたる料理人に指名を受けてきた所以があります。
平井牛の基礎となるのは血統の良い子牛。優れた血統の上に丁寧な肥育を積み重ねることによって、最高の牛肉ができあがります。子牛がどのような飼料を食べ、どういった肥育方法で育ってきたかは、その後の成長に大きく関わります。そのため私たちが仕入れるのは生育方針を理解し、共感と信頼ができると認めた繁殖農家の子牛のみ。こうして選び抜いた子牛を定期的な血液検査、担当肥育員による日々の健康管理、愛情込めたブラッシングによるスキンシップによって、健やかで確かな成長へとつなげます。
京都の和牛は、延慶3年(1310年)に書かれた日本最古の和牛書「国牛十図」に「丹波牛」として取り上げられるほど伝統があります。
これまで京都の和牛の中で“京都肉”として、市場に流通してきた「平井牛」は、日本3大和牛の「神戸牛」「松阪牛」「近江牛」に勝るとも劣らない肉質であるとともに、高度な衛生管理のもとで生産され、生産履歴を追跡するシステムにより、安全・安心な牛肉として数々の賞を受賞してきました。
京都丹波牧場では、おいしい水、四季折々の豊かな自然の中で、一頭一頭丹念に匠の技でじっくり育てています。その繊細な味わいと上品な舌ざわりは、まさに美味の贅を極めた逸品です。是非、ご賞味いただき、末永くお引き立ていただきますようお願い申し上げます。
平井牛は、京都市中央卸売市場第二市場に出荷され、限られたお取引先様に卸しています。
JR京都駅から山陰本線「八木駅(約40分)」下車 車で5分
JR京都駅から山陰本線「千代川駅(約40分)」下車 車で10分
JR京都駅から山陰本線「亀岡駅(約30分)」下車 車で10分
京都縦貫自動車道「千代川IC」より約8分